シリーズ「伝統産業 × DX支援」
はじめに
私たちは、伝統産業が受け継いできた「歴史・技術・文化」という強みを、現代の消費者に相応しいかたちで伝えるため「クリエーティブ × マーケティング」の両面から、価値の再発見と“伝わるかたち”への変換に取り組んでいます。
価格競争ではなく、物語や共感によって選ばれるブランドづくりを通じて、伝統の本質的な価値を未来へとつなげたい —
そんな思いを胸に、私たちは日々、お客様とともに歩んでいます。このシリーズでは実際にご支援した企業様の事例を交えながら、私たち独自のメソッドや考え方をご紹介します。
事例紹介:壱岐の蔵酒造
「物語が波及するECサイト、世界観を紡ぐクリエーティブ」
長崎県壱岐市。500年の歴史を持つ“麦焼酎発祥の地”として知られるこの島で、壱岐の蔵酒造は特別な存在感を放ちます。1984年、未来を見据えた6つの蔵元がその伝統と技を結集し創業して以来、米麹1/3、大麦2/3という伝統製法と清冽な水を守りながら、革新的な焼酎造りに挑戦し続けています。特筆すべきは、1995年にWTOから受けた地理的表示(GI)の産地指定であること。これは、その価値がスコッチやシャンパンにも並ぶ、まさに世界の宝であることを意味します。この島の宝が持つ真の価値を、現代に、そして未来へと繋ぐ。それが私たちの取り組みの出発点でした。


壱岐の蔵酒造の最大の魅力は、6つの蔵元が持つ多様な伝統技術と知見を結集し、壱岐焼酎ならではの製法を頑なに守り続けている点にあります。米麹がもたらす豊かな旨味と、大麦の香ばしさが調和した味わいは、まさに壱岐焼酎の真骨頂です。一方で、華やかな香りを生む花酵母の使用や、樽貯蔵による熟成など、革新的な試みにも果敢に挑戦し、新たなファンを獲得しています。伝統的な常圧蒸留に加え、すっきりとした味わいを生む減圧蒸留も取り入れるなど、伝統と革新を巧みに融合させる姿勢は壱岐の蔵酒造の揺るぎない個性であり、世界が認めた品質の礎となっています。



壱岐の蔵酒造が持つ深い物語と本質的な価値をECサイトで立体的に伝えるため、私たちは映像とスチール撮影を起点としたブランド体験の設計に取り組みました。ドローンで捉えた雄大な自然、酒造りに真摯に向き合う蔵人たちの眼差し、焼酎と料理の調和を切り取ったスチール—それぞれの素材が、土地・人・技が紡ぐ世界観を豊かに語ります。こうした表現の力で、ブランドの根幹にあるストーリーを“感じられる体験”へと昇華させています。撮影からWEB制作までを一貫して手掛けることでは、企画意図を細部にわたって忠実に反映し、「戦略から表現まで」シームレスな実現を可能にしています。
共感設計型ソリューションの体系
伝統産業の魅力や世界観をデジタル上で形にするクリエーティブは、その価値を効果的に届けるマーケティング戦略のもとに練り上げ、現代の共感へ昇華させます。動画やデザインなどで価値を具体的な表現物にし、多様なチャネルで広く発信し、ブランド認知や売上につなげます。この実装と発信が、共感型ECや伝統産業のDXを実現します。
- ● Web UI/UX設計・LPO最適化
- ● ECサイト構築・越境EC対応
- ● 多言語Web制作・スマートフォンアプリ開発
- ● AR/VR等デジタル体験設計
- ● CI/VI策定
- ● ブランドデザイン
- ● PR動画・商品/企業ストーリー映像
- ● パッケージ/プロダクトデザイン
- ● 商品・ブランド撮影(フォトグラフィー)
- ● 印刷物・DTP
- ● 課題抽出・アクセス解析
- ● 戦略立案・企画設計
- ● ブランドコミュニケーション
- ● コンテンツマーケティング
- ● デジタル広告運用
- ● SNS運用
- ● SEO/SEM/WEB広告運用
- ● セールスプロモーション・イベント企画
- ● オムニチャネル施策
地域の誇りを次世代へつなぐ、Arrival QUALITYのDX支援
伝統工芸には語り尽くせない歴史と感性が息づいています。
その価値をデジタル技術で新たに表現し、「物語」を通じて選ばれるブランドへと進化させる-
それが私たちの挑戦です。この取り組みは単なるビジネス支援の枠を超え、日本文化の継承という社会的使命を帯びています。Arrival QUALITYは伝統と革新の融合を促進し、職人の想いと技を未来へと紡ぐ触媒となりたいと考えています。

