コンピュータとインターネット
コンピューターの誕生から70年。
そして、インターネットの誕生から50年。
過去にT・J・ワトソンが「コンピューターは世界で5台あればいい」と言ったとか言わなかったとかいうコンピューターというモノは、今は一般人がひとりでいくつも持ち歩いています。
軍事利用にはじまり企業や学校などの機関へ広まったインターネットというモノは、今は手に収まる文具やアクセサリーすらつながっています。
はるか上空400kmで今おこっていること、遠くの国の学校で行われている講義、今いるその場所には昔は何が在ったのかすぐに観られますし、レストランを予約して近くのタクシーを呼び出せます。
いつでも、どこでも、すぐに。
手にしたインターネットで何ができるか。モノの価値を見い出し、価値から生まれる体験をさらに大きくもっと遠くへ届けられないか。何もかもがWebでつながったこの世界で何ができるのか、わたしたちアライバルクオリティーは常に考え続けます。
体験と記憶
モノはつながりましたが、人間はどうでしょうか。
人間は外界と繋がるための機能として視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚からなる感覚機能、いわゆる”五感”を持っています。この”五感”で感じ取った情報と記憶と照らし合わせながら様々な事象を体験しています。
近い未来では全ての感覚機能がインターネットと繋がり、記憶や知識でさえも呼び出されるようになっているはずですが、今は映像と音声データを送って視覚と聴覚だけにしか繋げられません。
現実での体験とインターネット上での体験では、この感覚機能の違いが隔たりとなっています。
アライバルクオリティーは、最先端の技術や未来のマシンを研究・開発している機関ではありません。
クリエーティブなコンテンツをつくるエージェンシー、小さな会社です。
しかし現代であっても、わたしたちがつくるクリエーティブという力ですべての感覚機能に繋げることができると思っています。その力で五感を刺激しその記憶を呼び起こせられれば、例えば目の前に現れたラーメンの香りと味を感じ、麺をすすってスープを飲み干した時の満足感をインターネット上でも味わえるかもしれません。
人間は五感で得た情報を記憶として保存し、”自分”というものを認識し活動しています。しかし過去の記憶は常に更新、変化しつづけています。記憶を呼び起こし新しい体験すれば、新たな記憶が保存され過去の記憶にも影響を与えます。そしてそれが実体験として認識されることで人間の行動・判断能力にすら影響を及ぼします。