Google Analytics(ユニバーサルアナリティクス)の計測がついに終了しました。今後はGoogle Analytics4を使わざるを得なくなりました。Google Analytics(ユニバーサルアナリティクス)と、Google Analytics4の大きな違いは、主に「Webサイトの通知表」だったGoogle Analyticsに対し、サイトに来た「ユーザー」の動きを捉えているのが、Google Analytics4ということになります。
そのため、Google Analytics4でもGoogle Analytics(ユニバーサルアナリティクス)と同じ名前の指標がありますが、数値の意味が異なっているという点に注意が必要です。
■スコープ(軸)について
Google Analytics4で分析を始める前に、各指標のスコープ(軸)について知っておかなければなりません。スコープとは、ユーザーの動きを捉える指標の「単位」のことです。Google Analytics4には主に「イベントスコープ」「セッションスコープ」「ユーザースコープ」の3つのスコープが用意されています(4つ目の「アイテムスコープ」もありますが、こちらはECサイトでのみ有効なので省略します)。
■イベント
イベントはGoogle Analytics4で取得できる最小の計測単位です。ユーザーが訪問中に行った行動を計測します。イベントの中には、「●%スクロール」や「クリック」等があります。もちろんGoogle Analytics(ユニバーサルアナリティクス)同様、任意の動作をした回数をイベントとして計測することも可能です。またコンバージョンを計測する場合はいったんはこのイベントを設定し、管理画面から「コンバージョンとしてマークする」必要があります。
■セッション
セッションに関しては、ユーザーがサイトに訪問した数、という点において従来のGoogle Analytics(ユニバーサルアナリティクス)と同様です。Google Analytics4でのセッションはユーザーがサイトを離脱して再訪した場合、30分以内の再訪であれば同一セッションとしてカウントされます。また日をまたいでもセッションが切れることはありません。この特徴のため、Google Analytics(ユニバーサルアナリティクス)よりもGoogle Analytics4のほうが、セッションは少なくなる傾向があります。
■ユーザー
ユーザーはGoogle Analytics4での最大の計測単位です。Google Analytics(ユニバーサルアナリティクス)同様、ユニークユーザーであることは変わりません。Google Analytics4のユーザーには「アクティブユーザー」と「総(合計)ユーザー数」があり、「アクティブユーザー」は1秒以上画面が最前面に表示されていて、操作できる状況だったユニークユーザー数をカウントしています。「総(合計)ユーザー数」は、アクティブ、非アクティブ関わらず、ユニークユーザー数をカウントしています。セッションをまたいた場合でも、同一ユーザーとみなされます。
■Google Analytic4の最大の特徴は「クロスデバイス」
Google Analytics4はGoogle Analytics(ユニバーサルアナリティクス)では導入が難しかった「クロスデバイス」での計測が可能になりました。これによりカスタマージャーニー全体の最適化を図ることができるようになりました。例えば1回目はSNS経由で訪問、2回目はアプリ経由で訪問、3回目は自然検索から訪問…、といったように、サイトに訪れるユーザーを追いかけて集計できるようになりました。これによりコンバージョンしたユーザーが何回サイトを訪れたのか、どのような訪問パターンで訪れるユーザーのコンバージョン率が高いのか、などがわかるようになりました。
■まとめ
Google Analytics4はデジタルよりもむしろオフラインマーケティングに近い考え方で、施策を考えることができるようになるツールです。サイトの通知表だったGoogle Analytics(ユニバーサルアナリティクス)よりもユーザーのことを知ることができるツールです。もしGoogle Analytics4を導入されていなかったり、Google Analytics(ユニバーサルアナリティクス)のままだったりする方で、Google Analytics4を試してみたいと思われましたら、アライバルクオリティーまでぜひお声がけくださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。