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Quality People, Quality Stories. Vol.3
2018.12.25 Storyteller

急上昇中のアリバカカオ人気の生みの親
元IT企業ディレクターからYouTubeでショコラティエに転身

― はじめに、事業を始めたきっかけを教えてください

 事業を始める前に、約一年ほど会社にいた時期があったのですが、もともと地球全体に貢献できることを事業としてやりたいと思っていました。自分にどういうことができるかなと考えていた時に宮城県の南三陸にボランティアに参加しました。現地の魚や昆布を運んで有楽町で物産展を16日間くらい開催したのですが、200万円くらい売り上げが出て、それを全部寄付しました。

 想いがあるものを皆さんが喜んで買ってくれたのですが、生産者側は販路に困られていた為、こういうことを事業として始めたいな、
と思いました。しかし、ボランティアメンバ全員が完全に無報酬だったので、それでは続かないなと同時に壁も感じました。
そして、その頃たまたま、アリバカカオに出会ったのです。

― たまたま、ですか笑 どこで出会ったのでしょうか?

 世界を飛び回っている知り合いがアマゾンに行った時に持って帰って来たものを食べさせてもらいました。

 その時は現地で荒く加工されたチョコレートの状態のものを食べさせてもらいました。

 それまで自分が食べていたのはコンビニのチョコだけでしたが、その時に食べたアリババカカオからはフルーツ感、ライチ感を感じて、カカオって果物なんだと思って驚き、感動しました。

 現地の伝統的な生活があり、それを守るためのフェアトレードや、アマゾンの森林保全等への貢献をチョコレートで出来るのではないかと。仕組み的にも地球全体のためになり、みんなを笑顔にすることができると思って始めました。

― 事業を始める前の企業勤め時代は、どんなことをされていましたか?

 普通の会社員ですね。IT系で求人サイト全体の運営などしていました。300万人くらいのユーザがいて、どうコンバージョンを上げていくかや、採用率を上げていくか等を考えていました。

― その時から何か自分で事業をしたいと思いながら働かれていたのですか?

 そうですね。大学時代から何か自分でやりたいと思っていて、大学卒業後からベンチャー起業に入社して1、2社目は倒産してしまい、3社目に入社したリブセンスという会社は楽しく活気のある職場で、上場もされていますが、そのあたりで辞めさせて頂きました。入社する時からいずれ辞めると思います、とは伝えていましたが、約1年半しか貢献できなかったので、しっかり活躍して恩返しをしたいと思います。

― 地球全体のためにとか、身体にいいものをといった思想はどこから影響を受けましたか?

 伝記ですね。小学校の頃から伝記が好きだったので、読み漁って地球のために貢献してる人がかっこいいと思っていました(笑)

― どんな伝記を読まれていたのですか?

 ファーブル昆虫記や、キュリー婦人、リンカーン小説だと浅田次郎の蒼穹の昴や司馬遼太郎等の歴史物が好きでした。

― 何かを成し遂げる人になりたいという気持ちが、子どもの頃からあったのですね。

 そうですね、成し遂げるというよりかは何か大きな挑戦をしたい、に近いです。あまり達成欲は強くないかもしれません、
挑戦するという欲の方が強いと思います。

達成しても、しなくても、どんどん、次に行くタイプですね。

― ママノチョコレートというブランドは、今で何年目になるのでしょうか?

 6年目です。26歳で始め、今32歳ですね。じわじわとやっています。

 

 

― スタートはどのような形だったのでしょうか?

 最初は僕とアルバイトスタッフ1人でスタートしました。

 ショコラティエの勉強を半年くらいして、準備として一定水準になったかな、と思ったあたりでお店をスタートしました。

― ショコラティエの勉強はどこか学校へ通いましたか?

 いえ、本とyoutubeです。家で研究しながらや、一時期はちゃんとした機械を借りられる工場があったのでそこに篭っていました。

― 試作を重ねて、これでいけると思うまでが半年くらいだったということですか?

 先にオープン時期を決めていた為、それに合わせてオープンできるように頑張りました。
最初はシンプルな生チョコと板チョコの2種類くらいしかなく、素材の味が活かせるものを作りました。
アリバカカオは松坂牛のようなもので、そのまま出しても美味しい為、最初はシンプルなものにしました。

― チョコレートを開発するにあたり、MAMANOの味!はコレと決められたのですか?

 いえ、味は日々変わっていると思います。
色々と興味があるので、ワインや日本酒、パンなど色々な美味しいものを食べて、日々研究をしています。

― 訪れたお店について、メモを取ったりして残されていますか?

 メモはあまり取っていません。
基本的に舌の記憶である為、言葉にした時点で減ってしまう気がして。
できるだけ頑張って脳に残すようにしています。

― 記憶に残っているお店ありますか?

 今度赤坂にも店舗が出来る、『パスカルルガック』ですかね。フランスのMOFと呼ばれる最高峰の職人たちの中でもトップにいる人で、その人のショコラを食べた時は感動しました。あとは、とらやさんや和菓子も好きです。

― 元々甘いものがお好きだったのでしょうか?

 甘いものが好きというよりは、美味しい素材が好きです。
子どものころから、コンビニのお菓子は食べててなんとなく身体に良くない感じがするので食べませんでした。
本当にいいもの、美味しいものは素材もいいし、味もいい。昔からお菓子より果物や野菜の方が好きでした。

― ご家庭での食育が、きっとなされていたのですね。

 そうですね、母は美味しい料理を手作りしてくれていました。料理は大事だと思います。

― 来て頂いているお客様はそういった素材の味が分かる方が多いのですか?

 多いと思います。値段も高いですからね。笑
高いですし、ブランドもまだ確立している訳ではないし、何10年やっている訳でもない。原宿とか銀座とか表参道ではなく、赤坂ですし、、ブランドがしっかりしていない中で選んでいただいているのは味だと思います。あとは、ダイレクトトレードやオーガニックのコンセプトに共感していただいていることも大きいと思います。

 

 

― ブランドを確立する上で、毎日同じものを作り続けることは結構大変だと思いますが、続けていく秘訣みたいなものはありますか?

 毎日同じことを続けることは、僕はあまり得意ではないので、メンバーでそういう人を集めてくるのは大事ですよね。
ショコラティエとして経験あるメンバーとか、あとは食べ物を作ることに対してスキルと情熱がある人をメンバーに仲間になってもらい、作り続けることが大事だと思います。

 実はレシピは割と日々変えていまして、同じ商品でも微妙に違うんです。
中には5年間で30回以上変わった商品もありますし、お客様からはまた美味しくなったと、反応いただくこともありました。笑

 

ママノには100年の伝統とかはないし、メゾンドショコラでも40年くらい。
「この商品はこの味から変えてはいけない」というものはまだないので、よく変えながらやっています。

― 確立したいな、というお気持ちはありますか?

 どうでしょうね。それはお客様の感情を見ながらでしょうか。
確立した方がいいなと感じたら、確立しますし、まだ確立しない方が喜んでいただけるなと感じたら、そのまま色々変えていきます。

― お客様の感情をどういう風に感じ取られますか?

 まずは表情を見ます。行動心理や表情分析、EQ(心の知能指数)的な本や、人のあらゆる行動や所作などにも感情は現れるので、できるだけ勉強しています。あとは感じる。どうしたら喜んでくれるかな?ということを感じることに集中しています。

言語化はあまりできないのですけど…感じることはすごく大事だと思います。

― ご自身の感性を保つ、磨くために心がけていることはありますか?

まっすぐ、お客様が何を感じているかだけに集中します。
脳の容量は限られているので、100の力を100そのままお客様が何を考えているか、感じているか、どうすれば笑顔になってもらえるか、ということに集中力を注ぎ続けていると、分かってくるという感じが少しあります。

 

 

― 目の前で食べてもらったりもするのでしょうか?

 食べてもらいますね。常連のお客様に食べてもらいますし、新規のお客様にも食べてもらいます。あとはスタッフにも。

 食べてもらうだけじゃなく、それぞれの性格があって、遠慮がちに言う人もいるので、その人が「発する言葉」と「感じていること」が必ずしもイコールではないことも理解した上で商品開発をしていくと、喜ばれるものができるなと感じています。

― これからブランドとして5年後、10年後の目標はありますか?

 数字上の目標は、一旦無くしています。
今はアリバカカオの専門店として、「アリバカカオ」と検索しても、うちしか出てこないのです。世界のファインチョコレートの中でもアリバカカオは素晴らしいと認められているのですが、それがまだ日本でアリバカカオといえばMAMANOと一部の方には認知して頂いていますが、圧倒的なNo1を目指しつつ、アリバカカオをより深く掘っていきつつ、広げていきつつ、続けていくつもりです。

 アリバカカオ周辺の同じようなコンセプトのカカオがあって、伝統的な農法、遺伝子組替えではなく化学肥料を使わない、かつ品種的にも良質でとても美味しい。現地の方と長く関係性を築きながら、できる限り間を介さずに広げていくことが大事だと思います。

― カカオを買うことによって現地の方(エクアドル)を“支援している”という形でしょうか?

 そうですね。ただ、“支援”という考え方はもうほとんどなくなっています。
僕たちはマーケット価格の3〜4倍で買っていますが、支援ではありません。
良いものを作ってもらえているからそれに見合った価格で購入しているだけなんですよね。

支援ではなく、自然環境を守りながら農薬も使わず育ててくれている組合の仲間を増やしているイメージです。継続的に買い続けているし、これからも買い続けます。カカオ農家さんから、小ロットで良いものってなかなか買えないので、購入量をふやしていくことはすごく大切です。

― 人間関係が強みかと思いますが、他に強みはありますか?

 “人間関係”と、“絞っている強み”ですね。 世界中のカカオではなくて、そこの農園だけをやり続けること、そして広げるときも
現地の組合のメンバーを増やしているので、農法に賛同してやってくれるメンバーを増やしています。そこが強みなんだと思います。

― 実際に農園にも行かれていますよね?

 そうですね。現地にもパートナーとして農園を見てくれている方がいます。自然が大好きなドイツ人の人がいます。HPには農家さんからのメッセージや動画で近況報告をあげるようにしています。現地の農園からのレスポンスは悪かったりするのですが、真面目なパートナーがいてくれるおかげですごく助かっています。笑
彼は現地で結婚もして子供もいます。
15年前からエクアドルの熱帯雨林が大好きで、そこの自然を守っていきたいと行動しています。

アグロフォレストリー(樹木を植栽し、樹間で家畜・農作物を飼育・栽培する農林業)という自然農法でやっていく仲間が増えれば、現地の生活も収入も守られるし、MAMANOさん頑張ってね、ということでものすごく頑張ってくれています。

 

 

― ちなみにMAMANOという名前の由来を教えてください。

 スペイン語でMAMAがお母さんでNOが手という意味です。
エクアドルのカカオが今から5300年前に見つかったカカオ(原生種かどうかは不明)なんですが、世界でもっとも古い時期に食べられていたカカオです。
アリバカカオは「カカオのお母さん」という意味と、現地の組合が女性の方が多いので、そのお母さんたちの手で作られているということ、そしてカカオは全部手摘みなのでそこから「MAMANO」になりました。

― カカオ1つからどれくらいの量ができるのでしょうか?

 板チョコ1枚分くらいですね。
カカオの実1つから40粒くらいが採れて、乾燥させて、ローストするのでどんどん小さくなるので希少です。
カカオの果肉の部分は美味しいのですが、発酵、乾燥、ローストの段階で形が無くなり、チョコレートの原材料には果肉は含まれません。

今までは、現地で豆を収穫して、発酵させて、アマゾンから首都に送って、そこで協力工場に依頼して、指定の配合でベースのチョコレートを作っていました。今度は、アリバカカオの豆の仕入れもします。

フットプリントの視点や、現地の生活水準の向上を考えると、製造をできる限り現地で行った方が良いのですが、もっと、味の細かいコントロールをするために、現地でチョコレートにするラインと、豆を輸入して日本でローストするラインとで2ライン走らせる製造がそろそろ始まります。

― その2ラインを使って、別の商品を作られますか?

 別ですね。同じアリバカカオ70%と言っても商品ラインナップが違うというか、現地でやった方がうちが持っている工場の規模よりも圧倒的に大きいので、ベースのチョコを作るにしても500kgずつで作れます。

東京で作る方は1キロずつや10キロずつなどで、より細かく試せることが多くなります。
なので同じアリバカカオ70%でもいくつか商品を出すようになると思います。

― 不思議ですね…

 製造工程で結構変わりますね。

― 豆の違いではなく、同じカカオで違う味というのは知りませんでした

 年度によっても全然違うので、もっと細かい調整を日本でしたいっていうのはありますね。

― MAMANOで1番大切にしていることは何でしょうか?

 「本物のカカオを1000年後の地球へ」というビジョンを掲げています。1000年後どうなるか、どうしたいかということを考えて今この事業をやっています。「そもそも事業自体が必要か」も含めて考えていて、ビジネス的にブランドを成功させたいと考えてやっているわけではありません。

 このまま10年経ったら地球がこうなるとか、50年経ったら、100年経ったらだいたいこうなる、それで1000年後までちゃんと考えてやってける会社って少ないというか、そこに情熱を持って走りきれる会社はほとんどないと思うので、それを試行錯誤しながらやっていくっていうのが一番大切ですね。だから、形態にもこだわってなくて、NPOでも株式会社でも良かったのです。

― なるほど。それができるなら、これからも変わる可能性はありますか?

 全然変わるかもしれないですね。色々やりたいことはあります。アリバカカオについてはうちが日本で一番詳しいので、それを業務用のチョコレートなどへ広がりも考えれますし、日本のお客さんとエクアドルの農園を繋ぐ活動をもっとしていくことで1個の食品がどこでどう加工されてどうやってきたかというのを見せてあげたい。理想とはまだすごく離れていますが、そこをもっとぎゅっと近づけてあげられたらと思います。

 

 

― 今、ご自身の中でどこまでできていると感じられる部分はありますか?

 何もできていなと思います。笑 まだまだですね。
今後はいろんな選択肢があります。店舗を拡げていけると思いますし、成長マーケットでいうと中国もフィリピンやベトナムもそうですし、フランスに持っていくのもいいし、まだ決めていないです。
ただシミュレーションとしては色々やっています。
多店舗展開した場合、海外展開をメインにした場合のシミュレーションだったりとか、今は目の前のお客様に対して圧倒的な価値のあるブランドを作るという所に注力しています。それができるとなんでもできると思うんですよね。
圧倒的なファン作りが一番重要なので、今はそこに注力しています。

― ファン作り、で今取り組まれていることは何ですか?

 まずは商品が圧倒的に、突き抜けて美味しいことがファン作りに繋がると考えています。
「これがアリバカカオなんだ」っていう。MAMANOでアリバカカオを食べていただいて、他との違いが分かってくる、そうするとチョコレートとしてもものすごく美味しいということが分かり、また食べたくなるということです。
そしてただ美味しいだけじゃなくて身体にもいい、食べた結果自然にもいいというのがお客様に伝わることが大事と思うので、まずは商品。あとはそれを見せるためのSNSは全部やっています。Instagram、twitterを使って製造工程を紹介しています。

 

あと、今手触りがすごく大事だと思っているので、全部のパッケージやリーフレット、紙袋などお客様の手に触れるものに関して7000種類くらい紙の種類があり、それらをずーっと触って、どの紙がどういうものの表現に適しているかをずっと探しています。

 

今みなさんスマートフォンでツルツルのところを触っていることが多いですし、多分昔に比べると手に何かが触れる回数が減っていると思うので、その分何かが手に触れた時に、違いが分かったり温かみが分かったりするものを最近追求しています。今ネットからできるプリントサービスなどで安価に誰でも大量にいいものを作れるので、そうじゃないものが出てきた時に際立つと思います。
全ての接点においての、なんとなく気持ちいいや違うなど、そういうものを全部の接点でやろうとしていて、その中でWebも大切なので写真も動画も今取り組もうとしています。

― 今一つ一つテコ入れしているということでしょうか?

 そうですね。あとは、来年建てる工房の準備もしています。
最高のものを作ろうとなると、工房の環境と技術力が何より重要になってくるので、何をどう広げるかというよりかも、究極的に美味しいものを作るということに注力しています。

― 味の監修もされていますか?

 しています。今も作っています。
年度によってもお客様の舌も変わってきていると思います。
今日本のお客様はビターに慣れてきているので、6年前とは全然違います。
2013年頃はうちの70%カカオの商品は苦い、と言われていましたが、今は70%でも苦くないねと言われます。そこを敏感に感じながら、変化させていくのも大切ですね。

 

 

― 味の研究もご自身で探求されているようですね?

 常に食べ歩いていますね。チョコ係さんという方がやっているチョコレート好きのためのサロンにも入っていて、本当にチョコ好きの方がいらっしゃる会で、みんなでいろいろチョコレートを食べています。

そのような形で消費者の近くにいるようにしています。1000年後、とか言っても、今作っているものを食べるは今のお客様なので、やはり目の前のお客様に最高のものを出したいですね。

1000年と言っても何かやるにはお金も必要ですし、ファンも一緒に応援してくれる人も必要なのでバランスだと思います。

― そういったバランスを取りながら会社をやっていくのは難しそうですね

 全然昔は儲からなかったです。
去年8月の時点ではちょうど社員が辞めてしまって、事業がうまくいかなかった時期もありました。去年、新宿と赤坂に2店舗オープンしたのですが、どちらも閉めました。
急ぎすぎました。ちょっと焦りがあって、拡げていくのに時間が足りないと思って、拡げた時に負荷に耐えられなくなって、人力・マンパワーでやっていくのではなく、もっと根本から育つような認識に変化させたことでうまくいくようになりました。
その時は2店舗あるのに僕しかいない時もありました。笑

 無理しようとしてた感じがありました。もっと研究したり突出したものを作るのが好きなのに、広げる方に意識が向いてしまったので、本来の自分からも離れていってしまいました。それをみんなも感じるので、また創業当時と同じ、僕とアルバイトだけになってしまいました。だから、またそこから立て直していきました。

そこから1年くらいですが、少しずつ上手くいくようになり、今はメンバーも定着してくれるようになり、ちゃんと利益も出せるようになってきています。

そして今、ようやく来年の戦略を考えられています。
直近は豆の輸入をして、僕の中では、”Forest to all chcolate”というイメージです。そこでまた色々作れるようになるので、ショコラとしてのクオリティーを上げられると思います。2年後は長期でエクアドルの農園に行きたいとも考えています。
そこからスカイプ中継など見える形で、生産者と消費者を繋いでいきたいですね。

― ブランドを育てるには、何が必要でしょうか?

 今いるお客さんを全力で幸せにすることですね。結局はそういうことだと思います。
お客様から感じる熱量が自分の中でここまできたな、と思えば拡げていきますが、今はまだなので、準備だけですね。

― 東京オリンピックや大阪万博など、海外からのお客様もこれからもっと増えると思いますが、インバウンド対策もしていますか?

 はい、意識はして基本的なことはやっています。近くにニューオータニもあるので、外国人のお客様は今も多いです。
Webマネーも入れてますし、英語対応もしています。ホテル周りでの対応も実はしていて、ご挨拶してチョコを配っているのですが、ホテルのフロントの方が紹介してくれます。
ホテルに滞在するお客様は、観光から帰ってきて夜お店に来てくれたりとかしますね。夜は僕だけですが一時期はテストで1ヶ月深夜2時まで営業していました。笑

 

テストの結果、2時はダメでした。それまでは9時までだったのですが、23時で損益分岐点超えるんだってことが分かったので22時までにしました。
今金曜日だけ23時にしています。2時までテストした結果、営業時間が2時間伸びたので、良かったです。
ドンキホーテが24時間営業にしてからグッと伸びたので、真似してみようと思って。
やってみたら社員が採用できましたが。笑
何事も試すのが大切ですね。

 

 

― 本もたくさん読まれてそうですね

 カカオやチョコレート、スイーツの本だけでなく、デザイン系、アート系、など色々読んでいます。
今は歴史系が多いですね。例えば、美味しさの人類史という本は、なぜ人間が味覚を獲得したのか、ある動物は味覚が3つしかないのに、なぜ4つ目、5つ目、6つ目の味覚を獲得していったのか。美味しさの根本は何なのかを知るとアイディアが湧いてきます。

月20冊くらい読みます。1日大体2-3時間は読書に当てています。

― 1日の過ごし方のルーティーンはありますか?

 ないですね。
やることはいっぱいあるので、その時の状態で一番最適な仕事をやるようにしています。もちろん会議とか決まったことはありますが、作りたい時に作るし、瞑想したりもします。

― メンタルを鍛えるために何かされていることはありますか?

 100キロマラソンに出てます。4年間毎年出ていますが、一度もクリアしたことはないです。笑

挑むのが大事だと思います。これからも続けますが、トレーニングをするわけではなく、その時自分が持っている自分の体力と精神力を使い果たしてどこまで走りきれるか試していました。本当は、ちゃんとトレーニングして出たほうがいいと思うのですが、練習が続きません笑 

93キロまでいきましたが、脳が危険を察知して止めようとするのを、打ち破る方法を見つけたりできます。心臓を叩くと脳のリミッターが外れたりするので笑 時間制限で走りきれなくて、最後は車に乗せられました。

 

去年は60キロでリタイアしました。根性が年々下がってますね。笑
一緒にやる仲間がいるのでこれからも参加はします。
今会社をやっていますが、僕の中では部活というか、仕事をやっている感覚はあまりないです。これをやって生きていると感じています。

 

 今会社をやっていますが、僕の中では部活というか、仕事をやっている感覚はあまりないです。これをやっていることと、生きていることが同じ感じです。

 会社にいるときも楽しかったですが、、今はアイディアを思いついたら試してみる毎日です。

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